2021年8月某日、重い腰をあげて、やっとこ京都国立博物館で開催されている「
自分のための備忘録。
そもそも何故行きたかったのか
別に「国宝いっぱい観に行きたい〜!」とか思っていたわけではなく(エ)
本展を紹介しているニコニコ美術館を視聴して、細川幽斎ゆかりの品が出展されていることを知ってしまったからである。
気になる方は、以下よりご覧ください。幽斎さんのくだりは2:10:20頃でございます!
live.nicovideo.jp
で、その品というのが・・・
龍谷大学所蔵の類従古集
京都は深草にある龍谷大学が所蔵している「類従古集」。
類従古集とは、平安時代後期に藤原敦隆が万葉集に収録されている歌を形式と内容により分類したものだそう。
今回出展されていたのは、ほぼ成立と同時代に書かれた唯一の古写本とのこと。
それだけでも凄いのですが、その伝来も凄い・・・
そう、細川幽斎が所持していたわけですよ・・・・・!!!!!
いやぁ、さすがに和歌関係では出張ってくるよねぇ幽斎さん(褒めてる)
幽斎さんだけでなく、烏丸光広も所持していたそう。両者の関係を考えればもちろん、幽斎さんから譲られたんでしょうね。
「幽斎さんが触ったんだよなぁぁぁぁぁぁ」って心の中で叫びながら舐めるように観ました(hentai)
ちょうど展示されていたページには「雪」の題材で、柿本人麻呂の和歌が書かれていた(と思う)。
古今伝授の折には人麻呂像を掛けていたと言いますから、幽斎さんとの所縁を考えてのセレクトだったのかしらと深読みした細川家オタクは私です。
まぁ、幽斎さんや光広が所持していたってのは、実際の展示会場の説明文には一切触れられていなかったんですけどね!(悲しい)
その他気になったもの
お目当ては↑だけだったんですが(コラ)
事前に興味なくても展示品は全部観る派なので、ちゃんと全て観ましたよ〜。さくさく観たつもりでしたが、2時間以上かかってた。
後期展示だったので、かの有名な建仁寺蔵の俵屋宗達「風神雷神図屏風」もありました。金箔の升目もわかるくらい、近くで観れます。
国宝が指定される際の分類に合わせて本当に多種多様なものが展示されていましたが、個人的に気になったのは次の2つ!
前者はとにかく写実性というか、ものすごくバランスの取れた老人で。
彫刻のこととか全く詳しくないですし、二十八部衆がなんなのかもよく知らない(無知)のですが、この像は素直に「すげぇ」と思いました。
うっすら開いた口から見える歯とか、胸の骨の浮き具合とかがなんかリアル。
手とか足とかの血管の筋とかまできっちり彫ってるんですよ・・・
だけど、腰に巻いてる犬?狐?の毛皮の顔がけっこうキュート。婆藪仙人の顔はグロテスクなまでに写実的なのと比べるとホッとしたw
館内に設置されていた図録をパラっと読んでみると、髭の部分にはかつて実際に毛が縫い付けられていた痕跡があるのだとか・・・
マジか・・・・もっとリアルだったわけか・・・・
あ、展示されていた像は「婆藪仙」のWikipediaページの写真と同じものです。
あんまり綺麗な写真じゃないですけど、実物はもっとこう、静かな迫力がありました。
Wikiによると、婆藪仙人とは吉祥天の兄ともされるているそうな。へぇ。
後者については、めちゃくちゃくだらない理由で目をとめた。
そう、絵巻に出てくる群衆の1人の着物に「九曜紋」が描かれていたのだ!笑
後ろ向きの人物だったのだが、着物の両上腕と背中部分に白ではっきりくっきりとした九曜紋が!!
いやぁ、そのおっちゃんだけ凝視したよねwww
帰宅後に調べたところによると、筆者の岩佐又兵衛は荒木村重の子。
村重謀反の際には、一族郎党ががんがん殺されてしまいましたが、又兵衛はまだ幼かったので乳母のおかげで生き延びたそう。
戦国〜江戸時代の人で、主に京都で活躍した絵師ですから、ね?
その時代の九曜紋といえば、ね?
(え?もちろん伊達家じゃないよ?????)
もしかして細川家の人物がモチーフにされたのかもしれない!?!?!?
と、こんな風に予定していないところで細川家に関わる(かもしれない)ことに出会うと楽しいですよね。