細き川に溺れたい

   Volo equitare in unda FOSOCAUA... 細川家に関する独り言を綴るだけ

細川幽斎の木綿手襁


2023年6月某日、名古屋の徳川美術館を初めて訪れました。
今年の大河の影響で!・・・というわけではもちろんなく(笑)
企画展「極める!江戸の鑑定」に細川幽斎関係の展示物がある知ったからです!!(でしょうね)

それがコチラ↓(ドドン)
作品詳細 | 木綿手襁 | イメージアーカイブ - DNPアートコミュニケーションズ


はぁ・・・!?雅すぎひんか・・・!?!?
幽斎さん自筆の「木綿手襁」というものらしいです。

そも「木綿手襁」が何かというのは、このツイートがわかりやすい。

この作品のことはそれまで知らなかったのですが、幽斎さん自筆でこんな雅な一品が、しかも徳川家に受け継がれているなんて知って、観に行かないなんてことがあろうか、いやない(反語)

前日に東京の永青文庫美術館に行き「細川家の茶道具」展を観て、次の日に徳川美術館にてこの木綿手襁を観る・・・とても細川充な2日でしたね。
永青文庫へ行くことは決めていて、その計画中にこの作品の展示を知り、急きょ名古屋行きもねじ込んだ結果である。オタクムーブ)

で、訪れた初めて徳川美術館
展示室で「おいおいさすが徳川家一門だな!?」ってなったんですが、展示室の”中”に、茶室や能舞台などが再現されていて、そこに作品が展示されていたんですよね。
茶道具が茶室に置かれていたり、能の衣装が能舞台に展示されていたり・・・贅沢だぜぇ・・・
このような造りの展示室を見たことはなかったので、スケールのデカさというか、ドヤ感というか、プライベート(?)美術館の強さをひしひしと感じました。

とはいえ、私の目的はただ一つだったので、もちろん他の展示物も全て観ていくもの、心は幽斎さんの優美な文字へとまっしぐら・・・

いざ、木綿手襁とご対面したときは・・・
なんというかもう、言葉を失いましたよね、その優美さに・・・
以前、書状鑑定で有名な増田孝先生が幽斎さんの筆致を「乱れることがない」と評しておられましたが、マジでそうなんよ。
本気(綺麗に書こうとしたという意)のときの幽斎さんの字はやべぇのよ、乱れのなさが。

うはぁぁ・・・・・

ってなったもん、展示ケースの前で・・・
感嘆の思いが息に・・・

どういう経緯で書かれ、どういう経緯で尾張徳川家に受け継がれたのかはよくわからなかったのだが、これが「受け継がれてきた」というのが何故なのかは、わかる。
だって美しいもの(曇りなき眼)

そしてこの展示ケースの向かい側には、烏丸光広の自筆書状↓が配置されていて、なんかニヤニヤしてしまいました(笑) 狙ってるのかなやっぱり?
烏丸光廣添状寛永四年仲秋(藤原定家自筆書状「山門状」附属) | 極める!江戸の鑑定 | 令和5年 | 特別展・企画展 | 展示 | 名古屋・徳川美術館

しかも内容もサイコーなんすよねコレww
「これが藤原定家の自筆書状だなんてことは説明せんでもわかるやろ?説明することの方が無粋やろ?」って感じwww
烏丸光広は貴族としてもかなり地位高めな人だったと思うんですけど、わりと破天荒な逸話も伝わっている。その片鱗が見える感じでとても良い(笑)

光広って書でも有名らしいんですけど、その筆致は独自路線というか、個性的というか、自由というか、スタンダードではないそう。
お風呂嫌いだとかいう逸話もあるらしいもんなww面白い人よww


幽斎さんの木綿手襁のケースには合計5回くらいは舞い戻ったわけですが。
本当に何回見てもサイコーでしたわぁぁぁ。
保存し受け継ぎ、下々の我々にも観る機会を与えてくれて感謝感謝。

(この後初めて名古屋城も行きました)
(なんでいつも展覧会ブログをアップするのにこんなに時間がかかるのか。。。ある程度の下書きはすぐするんですよ、でも完成させないまましばらく放置しちゃうんだ。。。悪い癖)